手記/「国連人権委員会に出席して」 |
2001年4月18日付公明新聞記事より転載 |
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国連人権委員会第57回会期に出席するためスイスのジュネーブに行き、帰路、日本文化を紹介するレセプションのためポーランドに行ってきました。 ジュネーブでは3月21日、日本政府代表団を代表し、日本の人権分野での国際的な取り組みについて演説を行いました。 我が国は日本国憲法の下、表現の自由や思想・宗教の自由など基本的な人権が約束されています。しかし女性の権利、児童の権利については改善しなければならない点があり、これらは国際的な協力を要するという面をもっています。我が国で2年前に施行された、いわゆる児童ポルノ禁止法も、日本が最大の児童ポルノ輸出国であったことを考えれば、対応が遅いとの批判は免れないでしょう。 本年12月には横浜で「児童の商業的・性的搾取(さくしゅ)に反対する第2回世界会議」を開催します。こういった取り組みを通して日本の姿勢をわかっていただけるように外交努力をしています。 ひと言に「人権」といっても定義の幅が広く、その分だけ議論される内容もさまざまです。国により歴史や習慣、政治体制の違いがあることも問題を複雑にさせています。しかし、「それらの違いを理由に人権問題を未解決にすることだけは許さない」と言い切れる場こそ、国連人権委員会であるべきだと強く思いジュネーブを後にしました。 翌3月22日に訪れたポーランドは、実は私が10年前に住んでいた国です。以前からポーランドの親日感情は深く、クラクフという旧都は浮世絵の収集で有名でした。日本政府も協力をしてクラクフに「日本美術・技術センター」を創立し、それらの浮世絵を展示するとともに、世界に名高い日本のアニメーションを紹介していますが、子どもたちや家族連れで大変なにぎわいです。 このセンターを実現して下さった一人、映画監督のアンジェイ・ワイダさんは、「灰とダイヤモンド」などの名作で有名でアカデミー賞も取られている方ですが、私財を使ってまでしてセンターの成功に尽力して下さっています。今後、センター内に小さな教室を作って、子どもたちに日本語を教えたいとの夢を語って下さいました。大変にありがたいことだと思います。 小さな頃から日本語と日本文化に触れる機会が多ければ、日本への理解と人的交流も一層深くなることを考え、初等教育からの日本語教育への支援に我が国政府も真剣に取り組まなければならないと実感しました。 複雑化する世界地図の中で、世界各国と大いに前向きな議論をすることの難しさと、そしてその国の人々の笑顔を思い浮かべることの出来る友好的な外交の大切さを教えてもらう出張をさせていただきました。 |