里子のパスポート申請の障害を解消し 海外の修学旅行が自由に
〜2001.7.14 公明新聞より抜粋〜
『(児童福祉法に基づく)里親を法定代理人に準じる扱いに。
里親がサインすれば申請受理』

『公明の高木氏と丸谷外務大臣政務官の連携で実現』
 
 
 外務省はこのほど、里親の里子からパスポート取得の申請があった場合の申請書裏面の法定代理人署名欄の取り扱いに関して見解をまとめ、パスポートの事務処理基準(都道府県が行う事務の目安)に追加した。新たに加えられた事務処理基準のポイントは、児童福祉法に基づく里親を法定代理人に準じて扱い、里親が署名欄にサインすれば里子からの申請を受理するというもの。
 
 未成年者がパスポートを申請する場合は、法定代理人署名欄に法定代理人である親権者(父または母)か後見人の署名が必要だが、従来の取り扱いでは、親権がない里親は家庭裁判所から後見人として選任を受けないかぎり、法定代理人署名欄にサインすることはできず、結果として里子はパスポートを取得できないケースが多かった。
 一方、児童福祉施設に入所している児童の場合は、施設の長が親権を代行することができ(児童福祉法第47条)、パスポートの取得は可能。実の父母の養育を受けない点で同じ境遇(きょうぐう)にありながら、里子であるか施設に入所しているかで、不公平な取り扱いがなされることにも里親から改善を求める声が強く出されていた。
 
 今回の事務処理基準の改正により、児童福祉法第27条に基づく里親の里子が申請する場合、「里親決定通知書」等の公的資料の提示と渡航目的に関する事情説明書(様式自由)の提出をもって、法定代理人に代わって里親が署名すれば申請を受理することに。
 さらに、未成年の元里子(18歳以上20歳未満)の申請に関しては、「半ば独立した人」とみなし、職場の旅行であれば職場の人事担当者、大学等の教育機関の旅行であれば教官等からの事情説明書の提出をもって、法定代理人の署名がなくても受理することにした。
 
 児童福祉法に基づかない任意の里親の里子からの申請に関しては、原則として従来通り、里親が家庭裁判所から後見人の選任を受けることが受理の前提となるが、渡航目的が修学旅行や国際交流等の場合には、里親からの事情説明書に加え、学校長やプログラム主催者等からの渡航に関する詳細な説明書(様式自由)の提出をもって、法定代理人に代わり里親の署名があれば受理しても差し支えないとした。
 公明党の高木陽介衆院議員は、今年四月二十四日、高瀬礼子さん(東京都八王子市在住)ら里親の有志から海外の修学旅行などで里子の全員がパスポートを取得できるよう相談を受け、早速、外務省の丸谷佳織大臣政務菅(公明党)に申し入れた。外務省ではこれを受けて、「パスポートの申請が増える夏休み前に間に合うよう、処理基準を改正した」(同旅券課)。
 
 高木議員に相談した高瀬さんは、「こんなに早く実現し、本当に感謝しています。未成年の元里子のケースで、職場の長の説明書があればパスポートを取得できる道が開け、とてもうれしい」と喜んでいる。